色んなパソコン関係のお仕事をさせて頂いてきましたが、画面で相手の顔を見ながら話しができる、いわゆるテレビ通話がこれほど急速に普及するとは思っていなかった小幡です。
この記事では、ビデオ通話するときに、あなたが不利益を被らない通話の仕方を紹介します。
はじめに
私が2000年代にチャットを始めてした時、その技術に衝撃を受け、暇さえあればチャットを楽しみ、いつのまにかブラインドタッチ(パソコンのキーボードを見ずに文字を打つこと)が出来るようになっていました。
2010年代はスマホが登場し、最近の若者はスマホのフリック操作(指をスライドさせて文字を打つこと)をLINEを使ってコミュニケーションすることで勝手に身についているようです。聞いた話では大学の卒業論文などの、長文を書く際もこのフリック操作で作成している人もいるほど普及しているようで、人によっては両手を使えばキーボードで書くよりも早いのではないか?と思うほど早いです。
ちなみに平成と昭和の境目生まれの私たち世代では、フリック操作を諦めている人もそれなりに見受けられます。新しい技術が登場してきたときに、それを使うか使わないかは人それぞれかと思いますが、爆発的に普及しているものには、それなりの理由があるはずなので、そこに早く触れて使いこなすことが大切だと考えています。私も最初フリック操作に違和感がかなりありましたが、慣れるとタップ一回で表示させたい文字が出せるので、とても効率が良いなぁと思っています。
そして2020年代はコロナの時代となりリモートワークが推奨される時代になり、zoom飲み会と呼ばれる、テレビ通話をしながらお酒を飲む会が開かれたりするようになりました。私も以前から通話しながらゲームをしたりすることはありましたが、お酒を組み合わせるという機会はありませんでしたので、これも最初は抵抗がありました。最初の「乾杯」すら少し恥ずかしさがありましたが、今はもう慣れました。そういうものなのだと。
なのでビデオ通話も、そういうものだと、気楽に考えて使う事をお薦めします。
ビデオ通話とは?
ここでは「ビデオ通話」を「何かしらのアプリやツールで相手の顔を見ながら話しができる技術」ということにします。何かしらのアプリと言うと、パッと思い浮かぶのはLINEでしょうか?
LINEはとても便利なアプリですね。まだスマホにインストールしていない(入れていない)人は、この機会にインストールしてみましょう。
アプリのインストール方法などは、検索すればいくらでも良い記事が出てくると思いますので、ここでは割愛します。
相手に不快感を与えない使い方が出来ていますか?
今回、私が伝えたいのはせっかく手に入れたアプリやツールを使う事で、使用しているあなたが相手に不快感を与えない方法です。
もしもあなたが、「そんなこと気にしたこともない」という意識でいるのならば、すぐにその意識を変えないと大変な不利益を被る可能性があります。
なぜならアプリやツールは万能ではないからです。今までのコミュニケーションは相手と顔を合わせて相手の表情や仕草を意識せずに観察し対話をしていたとおもいますが、その時に隣を電車が通過した時は、電車の騒音で自分の声が相手に届かないことを考えて少し声を大きくしたり、電車が通り過ぎるまでお互い目を合わせて通り過ぎるのをまったりするのではないでしょうか?
その何気ない気配りもアプリやツールを使うときに必要になります。「そんなこと気にしたことがない」と言う人は、外で歩きながらビデオ通話をしているときに、信じられないほど風の音や、道路の騒音などが相手に伝わっていることを気にしたことがないと言っているのと同じようなものです。その嫌な音(ノイズ)を聞いて、通話相手はどんな事を感じるでしょうか?
きっと不快な思いをするはずです。
もうあなたとは通話したくない、という残念な結果にさえなりかねないと思います。
そんな事になって欲しくないので、是非ともアプリやツールの相手に不快感を与えない方法をマスターして頂ければと考えています。
「気にしたことがない」人の心理
あるいは、あなたは「気にしている」人だった場合、相手から聞こえる嫌な音(ノイズ)を聞くこともあるかと思います。日本人のほとんどの人が「気にしたことが無い」人であれば、あ互いに気にしないので何も問題ありませんが、現実的には「気にしている」人が多いように思われます。
例えば、私は中国に興味があり日本に住んでいる中国人の友達がいますが、彼らから話を聞くと「日本人は相手の事を気にしすぎている」と言うのです。なかでも驚いたのが、日本人の「相づち」は不要に思う、という話です。(他にも食事中や会議中にスマホを触るのは当たり前ということにも衝撃を受けましたが。)
日本人同士の会話では、相手が話している内容を真剣に聞いているということを伝えるためにも、「うんうん」だったり「そうですね」などの相づちをうつことがあるかと思いますが、このコミュニケーションは中国ではあまり多用せず、相手が言いたい事を言い切るまで待つのだそうです。相手は相手、自分は自分の主張をする。わかりやすいですし、忖度がないのが良いなぁと思います。
逆に彼らは相づちを多用されると、自分の話が遮られているような感覚を受ける可能性もあるので、やめた方が良いかもしれないとも言っていました。
日本人同士の会話の場合はどうでしょうか?おそらくあなたが会話している時に、相づちをうたずに、スマホを触っているという態度を取られたら、あなたは不快な思いをすると思います。しかし、それは相手が「気にしない」人なのかもしれません。
普段のコミュニケーションでもそうですが、日本人同士のコミュニケーションでも、相づちがなかったりスマホを触っている相手がいたとしても、あなたは気にせずに話したいことを話せばよいと私は思います。
相づちをうってくれない人は嫌だなぁと感じたり、食事中にスマホを触るのはどうなんだろう?と思うのは、ある意味あなたが「気にしない」人の理解がないということでもあると思いますし、絶対に許せないのならば、その人との会話をしないことだと思います。
マイク、スピーカー、画面の確認をする
さて話をもとに戻して、あなたが不利益を被らないために、ビデオ通話をする際にしてほしいことがあります。それは、スマホのマイク、スピーカー、画面(ディスプレイ)の動作確認です。
アプリやツールによっては、誰かとビデオ通話をする前に確認する機能が備わっているものもありますが、その機能を探したりするのはそれなりに労力を要するので、ビデオ通話を開始した直後に相手に「聞こえていますか?見えていますか?」と一度確認することが良いと思います。
この確認を行ってすぐに相手から「聞こえてるよ!見えてるよ!」と反応が帰ってくれば無事にビデオ通話が出来ていると言えるでしょう。
しかし、この確認だけでは全てが大丈夫なのかわかりません。
先ほどの忖度しない会話が出来ていれば、少しでも不調なところがあれば、相手は「ちょっと声が小さいかな?」とか「ちょっと風の音がうるさい」など指摘してくれるでしょうが、日本人同士の場合、相手の事を気遣って「少し声が小さいけど、こっちのボリュームを上げてみようかな…」とか「ハウリング(声が戻ってくる、二重に聞こえる)しているけど、ちょっとの会話だから我慢しよう…」という事になっている可能性があります。
親しい友人どうしの会話でも、相手を気遣って言えない事があるビデオ通話ですので、大きな会社での重要な取引などでは頻繁に起こっていることではないでしょうか…。思いやりと察しの文化は、良い事もあれば悪い事もあるなぁとしみじみ考えてしまいます。
身近な人とビデオ通話してみる
恐らく最も有効なビデオ通話の設定確認方法は、身近な人のスマホとビデオ通話することです。
これは、スマホが2台必要になってしまいますが、相手とビデオ通話をしてみて、全てが良好に思えたら一度スマホを交換してみることをお薦めします。
なぜなら先ほどお伝えした通り、相手の思う「大丈夫」と、あなたの思う「大丈夫」には差があるからです。こうしてスマホを交換することができれば、マイク、スピーカー、画面(ディスプレイ)を自分の目と耳と声で確認できますので、確実性が上がります。
2000年代に携帯電話が普及して、我が家にも初めて携帯電話が導入されたとき、自宅の固定電話から携帯電話に電話して送受信の確認をしていましたが、まさにそういう状況をスマホで行うということです。
話は飛びますが、工場会社員時代には、ピッチ(PHS)と呼ばれる携帯電話端末(形状は普通の携帯電話で内線を主として利用するもの)を利用して工場内での通信を行っていたのですが、その端末の個体差が激しかった事が思い起こされます。
その時も何度かどれかのピッチ(PHS)が不良に違いないと思い、近距離でスピーカーとマイクの確認電話をしましたが、スマホも同様に個体差があります。まずは使っているスマホの不具合を考えてみることが良いです。
相手のスマホが悪いのではないか?と考えた途端に、あなたはあなたのスマホの設定の確認を放棄してしまう事でしょう。
色んな人とビデオ通話をしてみる
色んな人とビデオ通話してみることで、あなたのビデオ通話が相手に不快感を与えていないかの確認がより正確にできます。
1人でもあなたとのビデオ通話に「声が小さい」とか「画面が暗い」という事を伝えてくれたら、これを貴重な意見だと捉えて修正するように心がけましょう。ほとんどの場合は、あなたの環境に悪いところがあるという認識でいたほうが、相手に不快感を与えてあなたが不利益を被るという可能性が低くなります。
外でのビデオ通話は避ける
「気にしない」人は、外でビデオ通話をすることが多いように感じます。もしも、緊急での連絡をしなければならない場合や、相手から連絡が来た時は仕方がないと思いますが、外での通話は極力避けた方が無難です。
初めにも書きましたが、外でのビデオ通話では風の音や、電車の音が入り込みやすいです。
通話をしながら「風の音がさわやかに聞こえる」「電車の音が聞こえて嬉しい」と感じる相手はいないと思います。さらに収音域(マイクが音を拾う範囲)が広いマイクを搭載したスマホの場合は、通話している人の足音や服のこすれる音も相手に伝えている可能性があります。
相手から電話がかかってきて、ハイヒールのコツコツという音、電車がホームに入ってくるアナウンス、周りのしゃべり声、電車の騒音などなど…。とにかく外では嫌な音(ノイズ)が多く相手に伝わってしまいますので、控えましょう。
LINEのビデオ通話の場合
LINEを使用した友人などの親しい関係でのビデオ通話の場合は、以上の事を踏まえてビデオ通話を行うだけで、格段に不利益を被るリスクを抑えられていると考えます。
それでもノイズが入ったり、ビデオ通話がうまく行かない場合は、使っているアプリやツールの不具合の可能性が出てきます。また使っている地域の電波状況によっては、常時ノイズが入ってしまうようなこともあるようです。
ちなみに中国ではLINEは使えないので、全世界共通でどこにいても使えるものではない、という認識を持つことも必要です。
その他アプリやツールもある
日本在住の日本人同士であれば、LINEを使っていれば良いと私は思います。それは、ビデオ通話ができるアプリやツールの中でも最も使っている人の数が多く、ほとんどの人がLINEをインストールしており、アカウントを持っているからです。
皆が使っていれば、皆が大体使い方を知っていますので、わからないことがあった時にすぐに誰かに聞くことができます。これ以上に大きなメリットはないと思います。
しかし、色んな事情で他のアプリやツールを使用しなければならない時もあるかと思います。そういう時は、そのアプリやツールをお薦めしてきた人に直接、導入方法を聞くのが手っ取り早いと思います。
相手がすすめてくるという事は、相手は既にインストールしているはずなので、行った方法を聞くだけで済みます。インターネットで検索してみて、自分でどうにかするのも手ですが、アプリやツールは進化する速度が速く、最新の導入方法が紹介されていない場合があります。わからない事は、わからないとハッキリ言った方が、お互い幸せになれることは多々あるかと思います。
最後に
私は新しいものが好きで、新しくて面白そうなものにはすぐに飛びつきます。
2021年の夏。東京オリンピックが開催されて新種目がたくさん追加されました。北京オリンピックの柔道日本代表の戦いに感動し、その後まったくの未経験で大学入学後に柔道部に入部するほど、新しく目に飛び込んできたものには飛びつきます。
東京2020では「スケートボード」と「バスケットボール3x3」に魅了されました。中学時代にバスケをやっていたこともあり、普通のバスケ(5人対5人)の試合も男女両方ともさくさん放送していたので、随分と楽しみました。
特にオリンピック開幕前の強化試合の男子日本対フランスと、スケートボードのストリートで堀米選手が金メダルを獲得した時には鳥肌が立ちました。もしも茨城の平地のたくさんある田舎に未だに住んでいたら、絶対にスケートボードを購入して遊んでいた事と思います。
…という様に、今回紹介したビデオ通話のように、新しい技術が出てきた時に、すぐに飛びついた方が楽しいことが多いと思います。今までほとんど話したことが無かった人と話す機会ができたり、電話と違って通話料無料なので、電話代の節約にもなります。
インターネットのディープな業界の人たち(ネットに詳しい人たち)の間では、コロナの影響でネットリテラシーの低下が起こっていると嘆く人もいます。ここで言うネットリテラシーとは、インターネット技術を使い方や、マナーのようなものです。通話している時に、ノイズをたくさん入れてしまうと「ネットリテラシーが低い」と思われかねません。
ですが、何事も挑戦と失敗の繰り返しだと思いますので、恐れずに最新技術を学び、あなたの生活に役立てて頂ければと思います。
この記事が少しでも何かの役に立っていれば幸いです!