みなさんこんにちは。仕事関係で自慢出来る事と言ったら、転職回数くらいだと考えている小幡です。転職回数は多いですが、コミュニケーションは得意な方だとは言えません。
今回は、どんな仕事をしていても欠かすことができないコミュニケーション力について書きたいと思います。プログラマーはひたすらコーディングをしていれば良いという訳ではないと考えています。コーディングスキルももちろん重要ですが、最も重要なのは、人とのコミュニケーションだと思います。どこでどんな仕事をしていても、最終的に人との関りを断つことは不可能に近いでしょう。プログラマーは誰から仕事の指示を受けるのかと考えれば、当然「人」からですよね。
自給自足的に、1人でサービスを開発をするのも良いかもしれませんが、すぐに限界が見えてくるかと思います。自己満足的にサービスを作りリリースをするだけならば、コミュニケーションは必要ないかもしれませんが、そういう状況はとても狭い範囲での話だと感じます。エンジニア・プログラマーにとってコミュニケーションは必須なので、こうしてブログを書くなりして、自分の発言を明確にしてみたり、まとめることで、伝える力がつけられたら良いと考えています。
今回はポエム的な内容です。技術についてはあまり触れていません。
コミュニケーションでモノをつくる
自給自足的な生活に憧れて陶芸家や農家を目指したこともありましたが、サラリーマンではなく、自分で仕事や物を作ったりして、それを使ったり売ったりして生活していく方が、人とのコミュニケーションは増えると感じています。
一見サラリーマンは会社に属するたくさんの同僚たちとコミュニケーションが必要に思いますが、同じ会社にいても全く言葉を交わさない人の方が圧倒的に多いと思います。もちろん会社のポジションや仕事内容によると思いますが、製造業が中心だった私の経験からすれば、陶芸家や農家の方が自主的な営業もしなければなりませんし、人付き合いが生命線と言っても過言ではありませんでした。
特に芸術よりの業界に近づけば近づくほど、支援者に「買い支えて貰う」という事になってきます。これは、パトロンと呼ばれる作家の作品を購入したりして、その作家を文字通り「買い支える」というイメージです。IT業界に目を向けてみるとスタートアップの企業は製品やサービスを売り込んだり、どうやってマネタイズするかを考えるかもしれません。そうすると必ず「人」とのコミュニケーションが重要になってきます。様々な考えや意見を交わしながら、自分の夢や希望を相手に伝える事で可能性が広がります。
製品をコーディングまで落とし込んで実装するのは、「実現したいこと」を言語化して、様々なフォーマットでコーディングしていくわけですから、「体」や「行動」が必要ありません。これは、例えると陶芸家として活動していて、「実現したいこと」として「丸い壺を作ること」を仕事として依頼された場合、制作者は「体」や「行動」で現在の製作状況を説明したり、その壺の実際の形を表現することができます。言葉や言語を使わなくても、仕事を依頼した人に簡単に説明することができます。
この壺の製作においてデザインや機能は、簡単に図として表現することができますし、イメージ図を渡せば、お互いにこういうものを作りたいという認識合わせが、ある程度簡単にできると想像できます。しかし、ソフトウェアやWebサービスはフローチャートやシーケンス図に書き起こしても、文字ばかりが目立ちます。これはとても厄介な事で、正確にその文字の意味が相手に伝わるとは限らないのです。また文字は誤字や脱字が起きやすく、読んでいる側の理解力も必要になってきます。書き手と読み手のお互いが、文章としてのコミュニケーション力がある程度なければ成立しない高等コミュニケーションではないか?と思えます。
こうしてみるとモノづくりは、全てコミュニケーションから作られていると言っても過言ではないかもしれませんね。
キリスト教の布教は絵で行った説
ここまで述べてきたように、「丸い壺を作りたい」と考えた時に、「丸い壺」の絵が描ければ、相手は「丸い壺」の絵を見て共通認識として捉えることができます。もし「四角い壺」を作ってしまったら、「丸い壺」の絵と見比べて、作って欲しかったものと違っていることを明確に指摘することができます。指摘するのも非常に簡単で、絵と壺を並べて見せれば良いだけです。
ところが、文字や言語のコミュニケーションはそうも行きません。文章として何かメモや設計書のように記録として残っていれば、それと比較しながら「ここが違う」と指摘できるかもしれませんが。文章の捉え方を誤って作成してしまう可能性も高いです。
さらに、口頭の説明だけで終わってしまった場合はさらに厄介です。民事裁判などで起こる「言った言わない論争」が始まってしまう可能性が高くなるでしょう。
そんなコミュニケーションが難しい人間同士の世界で、世界的に有名でありながら、ある程度認識が揃っていると思うのが、キリスト教という宗教です。「キリスト」という人が存在することや「十字架」というモノが存在することは、多くの人が共通認識として知っているのではないかと思いますが、たった1つのプロダクトをコードに落とし込むことにも四苦八苦していて、1対1でのコミュニケーションですら、その「プロダクト」の認識合わせが上手く行かないことがいる一方で、「キリスト教」は世界中の言語や地域が違う人々に共通認識として知られているのは、すごいことだと考えます。
キリスト教の教会に行くと、「十字架」がオブジェとして飾られていたり、ステンドグラスに経典の一部を絵で表したものがあったりするのを目にするかもしれません。これは先ほどの「丸い壺」の話そのものではないか?と思う事ができます。言葉ではなく絵(イメージ)を使って布教をすすめていたのかもしれませんね。(大学の講義の西洋美術史でそのような話を聞きましたが、引用先不明なためポエム的に終わります。)
図を使って説明する努力
キリスト教のステンドグラスのようなイメージと共通する部分で、言葉や文字での説明には限界があると思いますし、言葉や文字でで伝える力・スキルアップは用意ではありません。ということで様々な図を使って説明することでコミュニケーションを円滑にしようとする努力も必要だなぁと感じています。今まで使えていなかったツールを少しでも使える様になれば表現力は掛け算的に向上すると考えます。言葉では全く伝わっていなかったことが、ほんの少しのイメージ図を加えるだけで変化が起きるかもしれません。
フローチャートやシーケンス図はもちろんですが、クラス設計図、DB設計図なども重要だと思います。これらの図を使って説明するスキルは自分のコミュニケーション力を高めることに違いありません。
文字や言葉だけで行うのがコミュニケーションではないと思います。「なぜ伝わらないのか?」というのを、繰り返し考えて問題解決に至らない時は、それとは別の方法を試してみることも良いと考えています。
これらのイメージや図を大きい枠組みで捉えると、画面や映像という事に捉えなおすことができるかと思います。リモートワークが広まった現在では、ビデオ通話などでのやりとりが増えてきたと思います。この時相手の画面に映るのは自分の顔かもしれませんし、説明するために作ったイメージや図かもしれません。とにかく顔か絵かスライドか、その映像が相手に届くことを思えば、おのずと言葉や文章以外の表現の利用を考える事になるかと思います。そうなると不機嫌そうな顔よりも、少し穏やかな表情の方が相手の気を悪くすることはないだろうと思えますし、用意した図も手書きよりはタイプして表示した文字の方が良いだろうと考える事ができます。
ビデオ通話ができる環境であるのならば、相手に自分の顔を映すというのは、相手に自分の気持ちや思いを伝える最大最高な手段の1つではないだろうか?と思います。せっかくのツールを使わず、相手に不信感や不安が残っていることに気が付かず、言葉や文章だけで何かを伝えようとするのは大変なことだと思います。
これらを実践することはなかなか大変かもしれませんが、図(イメージやビデオ通話)を使って説明する努力はコミュニケーション力を高める上で必須だと思いますので、1つ1つ積み上げで改善できていけるようにしたいと考えています。
コミュニケーション力をアップさせた結果のゴール
明日から改善しよう!と決意しても、そう簡単に全てがうまく行くわけではないですよね。闇雲にコミュニケーション力をあげようとしても長続きしないかもしれません。ある程度のゴール設定をしておくことで、継続や効果測定ができると考えています。明日上手く行かなくても、明後日は上手く行くかもしれません。
プログラマーとして、もっと責任のある仕事がしたいと目標設定した場合は、そのゴールのためにプロジェクトメンバーと積極的にコミュニケーションを交わすことになるかもしれません。その際に、「私は責任のある仕事ができます」と言葉で説明するよりも、相手とのコミュニケーションを深め、信頼してもらうことが重要なのは言うまでもないことかと思います。
この信頼を得るためにはどうすれば良いか?という問題を定義することができれば、後は解決に向かってコツコツやれることをこなすだけだと思います。信頼を得ているひとはどのようなコミュニケーションをとっているかを想像してみて、恐らく自分の機嫌に左右されて仕事をしたり、しなかったりするということはないでしょうし、プロジェクトメンバーが困っていることには笑顔で相談に乗ってくれたりするかもしれません。
そのような人物像を自分に当てはめることができた時、コミュニケーション力もアップし、プロジェクトメンバーから信頼され、ゴールとしていた責任のある仕事を得る事ができるかもしれません。
このように1つずつ道筋を立てて実行に移していくことで、コミュニケーション力を継続的に向上させることができるのではないかと考えています。
まとめ
最後まで読んで頂きありがとうございました。今回は私のコミュニケーション力アップのために考えていることをまとめさせて頂きました。
- モノづくりはコミュニケーションから
- 文字や言語だけがコミュニケーションの手段ではない
- ゴール設定で継続的なコミュニケーション力向上を目指す
以上、3点にまとめてみました。
コードは書く時間よりも、読まれる時間の方が長いですが、書くまでにとるコミュニケーションの量も膨大だと思います。「体」と「行動」を含ませることが出来ない分、図や顔の表情(ビデオ通話)など、あらゆるツールを使ってコミュニケーションをとり、より良いプロダクト作成に携われたら良いと思いました。
それではまた次回、みなさんにお会いできることを楽しみにしております。
ありがとうございました。